「エネマグラ教典―ドライ・オーガズム完全マニュアル」の発売から10年、新たなドライオーガズム本が出ました。
「エネマグラ教典」は当時未知だった「エネマグラ」「ドライオーガズム」の存在を世に知らしめた伝説の1冊(って今でも普通に買えますけど)。
「ひとりでできるもん ~オトコのコのためのアナニー入門~」はアナルオナニーの敷居を下げ、世に「アナニー」を広めるきっかけになった本。
そしてこの「ドライオーガズムのすすめ」は、医学的な視点も絡めたドライオーガズム本となっています。
目次
アネロスジャパン社の考え方を元に医学的な視点で書かれた本
まずページの前文にこのような文章が書いています。
このアネロス社の“ドライオーガズム”に対する医学としての考え方が、この『ドライオーガズムのすすめ』という実用書の根底に流れています。
その表現通り、この本は医学的な視点を中心に書かれており、著者も東京女子医大卒業の方であったり日本中高年性教育研究会会員の方が書かれています。
そのため文章としては固い印象がありますが内容としてはかなりきっちりとしており、脳科学的な話も含めてドライオーガズムの知識を得るには面白い内容です。
みなさんもご存知の通りアネロスは前立腺をマッサージする医療器具として開発されました。
本の後半にアネロスジャパン社櫻井社長のインタビュー記事が載っているのですが、アネロスは「大人のおもちゃ」ではなく、「医療器具の健康グッズ」や「セックストレーニングマシーン」という捉え方をしているそうです。
この本の表紙に「アネロス社 初の公式マニュアル」と書かれていますが、医学的な視点を中心に書かれているのはこのアネロスジャパン社の考え方を元に作られているからなんだなと感じました。
「ドライオーガズム」「アネロス」の本なのに4人の著者が全て女性。内容が重複する個所も多いのが残念
さてこの本、4人の著者が書かれているのですがすべて女性です。(敬称は略させて頂いております)
■ドライオーガズムのすすめ
記者:りえ坊
■男性のドライオーガズムと女性前立腺エクスタシーの類似性
「女性のGスポット快楽に似たドライオーガズムで、ひとつ上の性感を目指しましょう。」
記者:桜宮姫乃
■男女兼用器具『テンポ』を実体験レポートしました。
記者:桜宮姫乃
■わたくし自身のアネロス器具性感と、欧州の祖父的な方にアネロス器具を使用した体験を記します。
記者:真鳥恵
■アネロス器具のお手入れ
記者:真鳥恵
■今はステンレススチール製『テンポ』さまが、わたくしの一番の秘密の恋人です。
記者:真鳥恵
■『ミューズ』で、女の子がさらに快感を得られるおしりの穴用補助道具を工作してみました。
記者:真鳥恵
■『ペリダイス』初体験の失敗を反省し、『アネロス講座』どおりに使用したら性感を得ました。
記者:真鳥恵
■ドライオーガズムとオキシトシン(愛情ホルモン)の脳科学
記者:有嶋清美
■アネロスジャパン社・櫻井社長(日本性科学会員)のインタビュー記事
聞き手:真鳥恵
この本はあくまで「ドライオーガズム」と「アネロス」の本であり「男性のアナニー本」ではありません。
ですので著者が全員女性でもいいとは思うのですが、体験談の中に男性のものを含んでいてもいいのではないかと感じました。
女性著者によるアネロスTEMPOの体験談はとても面白いのですが、本の表紙はやながわ理央さんの男の娘のイラストですし「ドライオーガズム本と言えば男性向けじゃないの?」と思う人も多いと思います。
もう少し男性視点を増やして貰えたらもっと良かったです。
また前文で
もちろんドライオーガズムの性感はそれぞれの方で違っていらっしゃいますので、この本は4人の女性記者が、アネロス器具に対してそれぞれの体感と価値観から記述しております。
と書かれているのですが、その通り著者が4人いるため内容が重複する個所もあります。
また男性の視点で見ると実践的な話が少ないので「もう少し具体的な話や実践的な話が欲しかった」と感じる人も少なからずいるでしょう。
「ドライオーガズムのすすめ “知識編”」という表現のほうがしっくりくるかもしれません。
ただ貴重なドライオーガズム情報本であり、今まで漠然とした知識しかなかった人にしてみれば知識固めの意味でぜひとも読んでいただきたい本です。
男の娘と女の子がそれぞれアネロスで一緒に気持ち良くなるイラストが面白い
本のはじめのほうにやながわ理央さんのイラストで、男の娘と女の子がそれぞれアネロスで一緒に気持ち良くなるイラストがあります。
こんな風にカップルでアネロスを楽しめれば、今までにない性生活を楽しめるだろうなと思います。
せっかく女性著者が中心の本なので、例えば女性が男性のアナルを責める方法みたいなのも多く書いていたら面白かったかもしれません。
そういう内容も入れて頂けたら「アナルで快感を得る、アナルに何かを挿入する=同性愛者」という偏見を取り除き、カップルに新しい楽しみを提供できたはずです。
というわけで今回はこの本の長所と短所、両方を書かせて頂きました。
今後もこういった本が多く出てくれればアナルオナニーを楽しむ人が増えてくれるだろうなと思いますね。
男性のアナルオナニーはまだまだニッチな世界のようですが、誰でも楽しめる素晴らしいものなので僕もこのサイトを通じて魅力を伝えていこうと思います。
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